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市場横ばいだけが理由ではない

Alternates

皆様、たくさんのコメントありがとうございました。

「Mac の日本市場」ではApple が発表した数字をもとに日本市場の現状を紹介したのですが、これだけが事業終了の理由ではないことを追記します。

皆様からのコメントを拝見していて少し不安になったので、このブログを参照しているページを検索しました。その中に「市場横ばいは事業撤退の理由になるのだろうか」と書いていらっしゃる方を見付け、「市場横ばいだけが理由」という印象を与えてしまったのではないかと反省しました。

成熟市場でこそ真価を問われます。特に自動車や家電のような産業はそうです。市場が成長しないから撤退というのではコンピュータよりずっと前からある産業はみんな廃業ということになってしまうでしょう。これはその方も的確に指摘されていました。成熟市場におけるダイソンの掃除機などはこの手の話によく登場します。

厳しい環境の中で日本語ワープロと日本語入力というベーシックなものに新しい価値を加えられなかった私たち自身に一番の原因があります。egbridge ではそれまでの仮名漢字変換の枠にとらわれずにいろいろと試みましたが、他の製品を使っているお客さんをたくさん取り込めるほどには魅力がなかったということだと思います。

その点ではヒラギノ2万字対応はそれまでにない画期的で魅力的な機能だったかもしれません。
漢字にはちょっとした書き方の違いから「異体字」と呼ばれるものが何種類もある文字があります。ヒラギノにはこういった漢字がたくさん含まれているのですが、それまでのワープロや入力ソフトでは入力できませんでした。

最初は「せっかくたくさん入っているのだから全部入力できるようにしよう」という技術的な発想からスタートしたのですが、発売してみると「自分の名前がちゃんと出る!」「お客さんの名前がちゃんと出る!」といった反響がすごく、Macworld Tokyo のKeynote でデモをした効果もあって売り上げがグッと伸びました。

標準でも電子辞典がバンドルされるなど日本語環境が充実して来た事もありますが、そういった厳しい環境に負けることなく新しい価値を生み出し続けることができず申し訳なく思います。

追記の追記;
どんな環境にあろうとも「俺たちが世の中を変えてやろう」というApple のしつこいくらいの情熱には頭が下がります。iPod もMac OS X も最初に出て来たときはずいぶんバカにされてました。日本市場が少し上向いて来たのも、アップルジャパンの方々がこつこつと地道な努力を続けてきた結果だと思います。その成果がこの四半期に花開く事を願っております。

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